サファテがプロ野球新記録の54セーブをマークした。7月に11S、8月に11Sと、史上初めて2カ月連続で月間2桁セーブを挙げ、15年からの3年連続40S以上は05~07年岩瀬(中日)に並ぶタイ記録。従来のプロ野球記録46Sは岩瀬が31歳、藤川(阪神)が27歳のシーズンに対し、サファテは34歳41S→35歳43S、36歳54Sと、34歳から増やして記録を更新。36歳シーズンの40セーブ以上も10年岩瀬に並ぶ最年長記録だ。

シーズンセーブ記録(40セーブ以上)
シーズンセーブ記録(40セーブ以上)

 同点での登板は昨年15試合(0勝6敗)あったが、今季は5試合。66試合のうち60試合はリードした場面だった。セーブ機会の登板は55試合あり、セーブ失敗は7-3の9回無死満塁から登板した8月5日西武戦だけ。イニングの先頭から投げた試合は、失敗がなかった。セーブ試合の失点は4月25日日本ハム戦の1点しかなく、無失点セーブが53試合。日本ハム戦は失策絡みのため、セーブ機会の自責点はセーブを失敗した8月5日西武戦の1点だけで、セーブ機会では防御率0・16。40S以上記録した投手の防御率としては98年佐々木(横浜)の0・64に次ぐ1・09だったが、セーブ機会の防御率では佐々木の0・67より上だった。

サファテの昨年との登板状況別成績比較
サファテの昨年との登板状況別成績比較

 今季は66回で102三振を奪い、奪三振率が13・91。三振0のイニングは6度しかなく、走者得点圏で対戦した58人からは29三振を奪った。102奪三振のうち見逃しは6個だけで、空振りが96個。空振り三振は昨年の66個から30個も増えた。シーズン50回以上投げて奪三振率13・00以上は延べ15人おり、13・91は歴代6位。シーズンの奪三振数から見逃し、スリーバント失敗を除き、空振り三振だけで奪三振率を計算すると、今季のサファテは13・09。佐々木や藤川は数値を大きく下げ、空振り三振だけの奪三振率が13・00以上はサファテしかいない。【伊藤友一】

50イニング以上投げて奪三振率13・00以上の投手
50イニング以上投げて奪三振率13・00以上の投手

 ▼ソフトバンクは歴代5位の94勝をマーク。昨年は前半戦首位で折り返しながら、後半戦に29勝30敗1分けの負け越しでV逸だったが、今季は前半戦53勝30敗、後半戦41勝19敗と、前半戦と後半戦の両方で貯金を20以上つくった。先制逃げ切りが勝ちパターン。先取点を挙げた試合が73勝9敗、勝率8割9分で、6回終了時にリードしていた試合は76勝3敗。先制試合で73勝以上は77勝した56年西鉄以来、61年ぶり。本拠地のヤフオクドームでは48勝19敗、勝率7割1分6厘で、11年の46勝を抜いて同球場の最多勝利を記録した。

ソフトバンク投手成績【注】点線より上、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多
ソフトバンク投手成績【注】点線より上、投手は規定投球回数=143に到達。白ヌキはリーグ最多
ソフトバンク打撃成績【注】点線より上、打者は規定打席=443に到達。白ヌキはリーグ最多
ソフトバンク打撃成績【注】点線より上、打者は規定打席=443に到達。白ヌキはリーグ最多