清原ジュニアの“巨人デビュー”は、ほろ苦い結果に終わった。西武、巨人などで活躍した清原和博氏(50)の次男勝児(かつじ)(6年)が阪神ジュニアとの初戦に「4番一塁」でフル出場した。投手兼内野手で父親譲りの長打力が持ち味だが、3打数無安打に終わり、チームも4-5のサヨナラ負けで黒星スタート。今日28日のヤクルトジュニア戦で大会初勝利と29日の準決勝進出を目指す。

 試合前のスタメン発表で、札幌ドームのスタンドがざわついた。「4番、ファースト、清原君」。巨人ジュニアの打線の中心に座ったのは、清原氏の次男勝児だ。いきなりチャンスが回る。初回2死三塁の先制機。「ワンストライクからだと自分のバッティングができないので、初球からガンガン行こうと思いました」。1ボールからの2球目。ファーストストライクを打ち返して右飛。惜しくも先制点はもたらせなかった。

 試合前に決めた通りに積極的に打ったが、結果は伴わなかった。第2打席は4点を追う4回1死一塁の場面で2球目を遊ゴロ。4-4の同点で迎えた6回の第3打席は初球を打って中飛。スタンドからモデルの母亜希も見守った中で3打数無安打に終わり、チームもサヨナラ負けとなった。

 10月のチーム結成時から、結果を残して4番の座を射止めた。笹本監督は「結果も残していたので」と、今大会までの実戦での勝負強さも買った。通算525本塁打の父譲りのパワーが持ち味で、「長打力を自分は得意としています」と自負。「明日は、しっかり長打を打ちたいです」と、悔しさを押し殺した。

 身長、体重ともにチーム4番目の165センチ、60キロ。あこがれの選手は「(DeNA)筒香選手です」。今大会は背番号6だが「坂本選手が好きなので」と、巨人の主将の番号を選んだ。今日28日はヤクルトジュニアと試合がある。勝つことが明日29日に行われる準決勝進出の絶対条件。「明日は勝ちたいです」。次こそ大きな放物線を描いて、勝利をつかみ取る。【木下大輔】