ソフトバンク千賀滉大投手(24)が、メジャー挑戦を球団に直訴していたことが27日、分かった。故郷の愛知県蒲郡市で同市の観光大使委嘱式に出席後、21日の契約更改交渉で思いを伝えていたことを明かした。

 3月のWBCでは、落差のあるお化けフォークを武器に11イニングで16奪三振。日本からただ1人、大会優秀選手に選出された。「最初はアメリカのアの字もなかった。でも、アメリカのカまで行った」。準決勝の舞台ドジャースタジアムで米国の雰囲気を味わい、思いが湧いてきた。「力と力の勝負は楽しい。そういうところで戦ってみたい」。

 ただ、球団はポスティング制度での移籍を認めておらず、契約更改の席でも説明を受けた。海外FA権取得は順調にいって5シーズン後の22年。メジャー挑戦可能な23年には30歳になっている。千賀は「メジャーは年齢が一番。早ければ早い方がいい」と、今後も熱意を伝え続ける考えだ。

 球団の方針を変更させるのは容易ではない。「今のままじゃ通用しない。数字をしっかり出さないと」。お化けフォークと直球を磨き、無敵のエースに-。夢がかなうまで高い成績を残し続けるしかない。【石橋隆雄】