ロッテ涌井秀章投手(31)が27日、今季にかける思いを語った。1軍キャンプが終了した19日以降も沖縄・石垣島で練習を続け、この日で打ち上げ。「順調です」と充実した表情で話した。シーズン開幕まで約1カ月。意気込みを聞かれ、熱い思いを言葉に込めた。

 涌井 今、涌井秀章という人間はもう1度やり直す時期だと思ってます。

 このオフ、海外FA権を行使し、メジャー挑戦を目指したが残留。前例のなかった宣言残留を容認したロッテへの思いはキャンプ中も日増しに強まった。

 涌井 このチームで優勝したい気持ちが、大きくなっています。今はこのチームを変える、引っ張っていく気持ちしかないです。

 このオフ、メジャーのFA市場の動きは記録的なスローペースだと言われる。だが、自身の去就への影響には首を振った。「タイミングが悪かったとかではなく、実力がなかったととらえています。抜群の成績を残していれば、いけたはずですから」と笑った。

 メジャー契約のオファーはなかったが、その悔しさが涌井の闘志に火を付けた。「メジャーのスカウトに『取っておけば良かった』と言わせるくらいの成績を残したいです」と意気込んだ。夢は胸の奥に留め、ロッテのV奪回に向け、勝ちまくる。【久保賢吾】