正妻取りへ、リード拡大打! 阪神梅野がヤクルト戦に8番捕手でスタメン出場し、2打数2安打1犠打と活躍した。守備でも能見を支え、5回を1失点(自責点0)の緩急巧みな投球をけん引。正捕手奪取へ、すでに1歩前に出ていた状況から、さらにリードを広げた。

 1点を追う6回裏の第2打席ではヤクルト大下が投じた外角低めの変化球をとらえ、右翼前へ。糸原の適時打を呼ぶ、流れを作った。続く打席でも右翼前へ連続安打。梅野は「ああいうバッティングができたらいいですね」と先を見据えた。ここまでオープン戦では14打数4安打、打率2割8分6厘。キャンプ中の実戦で3割の成績を残した調子を維持している。

 昨季はメッセンジャーが登板したレギュラーシーズン全22試合で、梅野が先発マスクをかぶった。9日のオープン戦中日戦でもメッセンジャーの相手は梅野だった。開幕投手に内定している右腕との相性は抜群で、すでに18年の開幕マスクは濃厚な情勢。メッセンジャー以外の先発投手とも組むために、アピールを続けていく。

 昨年セ・リーグ2位の盗塁阻止率3割7分9厘を残したが、打撃では打率2割6厘と苦しんだ。今季は打力向上も課題の1つ。地道に安打を積み重ねた先に、正捕手定着が見えてくる。【古財稜明】