2年連続開幕投手に指名されたDeNA石田が、5回2安打無失点5奪三振の好投で応えた。オリックスとのオープン戦に先発。「ベース板の上で伸びる真っすぐを投げようとキャンプからやってきた。ちょっとずつできている」。5回、T-岡田へ1-2から投げた直球は136キロにとどまったが、空振り三振を奪った。球速には表れない伸びのある球筋。4年目にして開幕投手&エースを託された石田の真骨頂でもある。

 15日の夜に、粋な演出で伝えられていた。投球フォームを映像でチェックすることを理由に、篠原、木塚両投手コーチの部屋に呼ばれた。話を終えると、食事をするために促された部屋で待っていたラミレス監督から、サプライズ通告された。キャンプから好調を維持する投球内容。若きリーダーとしての立ち居振る舞い。突然の今永の左肩不安。それでも準備をしてきたからこそ、開幕2週間前の指名に動揺はなかった。

 左腕の2年連続開幕投手は球団史上54、55年の権藤正利以来63年ぶり。昨年は敗戦投手だった石田は「去年は1月に言われたけど、取り組み方も変わってくる。この時期で良かった。いい流れをつくれるようにしたい」と白星発進を誓った。【栗田成芳】