BCリーグの新潟アルビレックスBCは今季初ゲームで白星スタートした。クラブチームのREVENGE99(東京)に3-1で勝った。1-0で迎えた5回にマウンドに立ったルーキー木原田崇俊投手(22)は、1イニングを投げて2連続奪三振の好投。打者を3人で仕留めてドラフト1位指名の期待に応えた。

 木原田のマウンドでの力みは、1球ごとにほぐれていった。2番手投手として5回に登板。纐纈英騎(こうけつ・としき)三塁手(23)の「オマエはいい球を持っているから自信を持って投げろ」という声にも、パワーをもらった。REVENGE99の先頭打者・久保師摩遊撃手には、4連続ファウルなどで粘られたが「探り探り、1球ずつ考えながら投げる余裕ができた」と、食らいつかれても余分な力みはなかった。空振り三振に仕留めた11球目のボールは、決め球のチェンジアップ。シーズン開幕前ながら自己最速の142キロもマークした。1イニングを2三振、1左飛で切り抜け「お役御免」になった。

 「一日中、野球ができる幸せ。この環境に引っ張ってくれた方々に感謝している」と木原田は言う。昨年のドラフト会議で4チームが競合した中で獲得したドラ1の投手。加藤博人監督(48)から「カーブ、スライダーの質を上げれば、決め球のチェンジアップが生きる」と助言されている期待の新人は新しい変化球にも挑み、飛躍をもくろんでいた。ツーシーム、カットボールをシート打撃で投げ込み、球種会得に取り組んでいた。

 加藤監督が打ち出している今季の方針は結果重視。「結果を出さなければチャンスはなくなる」と言う。練習試合の1イニングながら木原田はこの日、マウンドで結果を出した。「やるからには、NPBを目標にしている。出番をもらったら全力で投げる」とルーキーは開幕へ、着々だった。【涌井幹雄】