ソフトバンクの5年目右腕、岡本健投手(25)が29日の交流戦初戦、阪神戦(甲子園)でプロ初先発する。28日、ヤフオクドームで調整し「緊張はしますけど、今までと変わらない。初回から飛ばしていく」と意気込んだ。

 当初は腕の張りで離脱中の千賀が先発復帰する予定だったが、27日のブルペン投球中にマメをつぶし、急きょ変更。プロ入り後、35試合すべて救援で登板した岡本が抜てきされた。開幕投手ではあるが、岡本は「中継ぎ1番手」の意味合いが強い。ブルペン陣を総動員し、交流戦開幕を戦うことになりそうだ。

 岡本は兵庫県姫路市出身。神戸国際大付3年時にセンバツに出場し、甲子園のマウンドに立っている。「高校の時に投げているんですけど、どんな感じだったか忘れている。甲子園で投げられるのはうれしいし、地元で投げられるのも良かった」。地元は熱狂的な虎党が多いが、幼少期は巨人ファンで、甲子園で阪神戦を観戦したこともないという。試合当日は家族や友人が応援に駆けつける予定で、甲子園の独特な雰囲気も気にせずに臨むつもりだ。

 岡本は今季中継ぎで8試合に登板。ここ3試合は無失点が続いており、調子を上げていることも評価された。「ここ何回かは変化球でカウントを取れている。低めに集めることができている」と本人も手応えを感じている。「中継ぎ1番手」とはいえ、先発マウンドに対して特別な思いもある。「うれしい気持ちはある。0-0で始まるところから投げるのは、中継ぎとは違う責任があるのかな、と思います」と気合に満ちた表情で話していた。