楽天がヤクルトに2-3で敗れて5連敗、12球団唯一の交流戦未勝利を脱せなかった。2-2の8回1死二、三塁のピンチで、遊撃手の茂木栄五郎(24)が痛恨の野選で決勝点を献上した。前進守備で遊ゴロを捕球するも、球が手に付かずに握り替えて捕手へ送球。「グラブの中で球が引っ掛かってしまった。技術不足。投手に申し訳ない」。間一髪間に合わずセーフとなり、リクエストも空振りに終わった。

 逆転を許した4回は、三塁手の内田靖人(23)が傷口を広げた。先頭、1番山田哲の平凡なゴロを捕りきれず失策。続く3番坂口のボテボテの当たりもグラブに当てて内野安打とし、踏ん張りきれなかった。「今日は迷惑をかけてしまった」と下を向いた。

 相次ぐ守乱で、いまだ交流戦の勝ち星に恵まれない梨田昌孝監督(64)は肩を落とした。「(茂木の野選は)ホームでアウトにする隊形で、当然アウトにしなければいけないけど残念。守り勝つというのができていない。(4回も)サードのエラーから始まって2点。ちょっと投手にはかわいそうな失点だった」。11安打を放つも守備が乱れて攻守がかみ合わず、痛い1敗となった。【高橋洋平】