野球用具を盗み、売却した不正で前日7日に巨人を契約解除された元選手の柿沢貴裕容疑者(23)が窃盗容疑で8日、逮捕された。逮捕容疑は6月21日午後7時ごろ、川崎市多摩区のジャイアンツ球場の選手ロッカーで、2軍選手の試合用ユニホームの上着1枚(2万円相当)を盗んだ疑い。防犯カメラに柿沢容疑者の様子が写っていた。神奈川県警多摩署によると「生活に困窮していた」と話しているという。

 球団によると、柿沢容疑者は5~6月にかけてジャイアンツ球場の選手ロッカーにあった阿部、坂本勇らのバット、グラブなど約110点を盗み出し、中古ブランド品買い取り専門店に売却し、約100万円の収入を得ていた。消費者金融からの借金があり、借金返済の一端として不正を働いていた。

 球団は逮捕を受けて「元支配下選手が逮捕される事態となり、ファンの皆さまを失望させてしまったことを深くおわび申し上げます。選手に対する法令順守の指導・教育をこれまで以上に徹底してまいります」とコメントした。