上位猛追へ、井口ロッテが緊急トレードを敢行した。ロッテは26日、藤岡貴裕投手(29)との交換で日本ハム岡大海外野手(27)を獲得したと発表した。今月31日の補強期限まで1週間をきり、駆け込みで後半戦のキーマン補強に踏み切った。

 身体能力が高く、俊足強打の岡は「走塁強化」を進める今季のロッテ野球にフィットする。キャリアハイの101試合に出場した15年には18盗塁をマーク。就任後、初のトレードがまとまった井口監督は「ポテンシャルの高い選手が来てくれる。うちの野球にマッチしていると思う」と期待を寄せた。

 チームにとって最重要課題は、荻野の穴を埋めることだった。前半戦で打率2割8分7厘、20盗塁を記録した不動のリードオフマンが球宴直前に負傷。右手第二指基節骨骨折と診断され、全治2カ月の長期離脱を余儀なくされた。林球団本部長は「荻野の離脱が大変痛くて。ニーズに合った選手」。走力だけでなく、同じ外野手としても補強ポイントに合致した。

 岡の入団会見は明日28日に行われる。井口監督は「最近のプレーは見てないので、ちょっと見てから」としつつも「1軍で戦力になってもらいたい」。早ければ同日の西武戦(ZOZOマリン)で1軍登録される可能性もある。追うべき相手である2位日本ハムとの、背番号「18」同士のトレードを機に、ペナントレース後半を一気にマクッていく。【鎌田良美】

 ◆岡大海(おか・ひろみ)1991年(平3)7月15日、岡山生まれ。倉敷商-明大から13年ドラフト3位で日本ハム入団。16年オフには斎藤佑樹から背番号「18」を譲り受けた。今季は28試合に出場し打率1割5分4厘、0本塁打、7打点。185センチ、80キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2000万円。

 ◆藤岡貴裕(ふじおか・たかひろ)1989年(平元)7月17日生まれ。群馬県渋川市出身。桐生一では2年夏と3年春に甲子園出場。東洋大から11年ドラフト1位でロッテ入団。通算160試合に登板し、21勝30敗、防御率4・04。183センチ、85キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸3400万円。