ロッテの4番井上晴哉内野手(29)が、本拠地特有の強風を生かした走者一掃の「レフト前二塁打」を放った。

4回2死満塁から、142キロの直球を芯でとらえると、左翼スタンドへの満塁本塁打かと思いきや、高く上がった打球は左翼から本塁方向へ吹く11メートルの逆風に押し戻された。

フェンス際まで追ったソフトバンク長谷川が慌てて前進し、最後はダイブしたが届かない。3人の走者がホームに返り、井上は二塁に到達した。

「風がなければ? 自分の感触では入っていたと思います」と笑った。

井上は、13メートルの強風が吹いた6月27日の楽天戦でも、1回2死一、三塁から高く打ち上げた打球がポテンヒットになる漫画「ドカベン」の「通天閣打法」を披露。地の利を生かした打法で得点を重ねている。