引退会見した巨人杉内と左腕ダブルエースと呼ばれたソフトバンク和田が12日、苦しい現状を明かした。今季は左肩痛で1軍登板はなく、6月からはブルペンにも入っていない。この日も福岡・筑後市のファーム施設のリハビリ組でトレーニングした。

左肩を痛めたのは今季が初めて。痛み、違和感の場所はひとつではない。そのため、即手術ともいかない。「原因がこれだというものがわからない。リハビリを初めて3カ月。まったく見えない訳ではないが、出口がどこか分からない。手術をすることも年齢のこともいろいろ考えることはあるが、納得してすべて決めたい」。30~40メートルのキャッチボールを行っているが、状態は一進一退だ。

杉内からは連絡をもらったといい「僕にとって常に目標、ライバルだった。これほど刺激しあえる仲間はいない。1球、1試合へかける思いはスギから学ばせてもらった。声からはやりきった感じはあった」と話した。今年は自身の肩の状態を相談することもあったという。今季が3年契約の最終年。球団とはまだ来季の話は進んでいない。「投げられるようになりたい」。優勝争いをするチームに加われない悔しさは隠せない。肩痛から復活した松坂のように、地道にリハビリを続ける。【石橋隆雄】