星槎道都大が北大を10-2の7回コールドで下し、2季ぶり14回目の優勝を飾った。元巨人外野手でDeNAなどで外野守備・走塁コーチを務めた二宮至監督(64)が就任2カ月半でチームを立て直し、春季リーグ3位から躍進。開幕戦は0-1敗戦で、同監督は「初戦が薬になった。『残り9連勝する』と伝えた。その通りにはならなかったが、1つ目標を立てたことが良かった」と振り返った。

春までの実績に関係なくメンバー選考した。前体制は月1度程度だったBチーム(控え)の対外試合を週2度に増やし、活躍した選手はAチーム(主力)に頻繁に昇格させ、競争を促した。今秋の主力9人のうち、5人が春はメンバー外。伊藤秀和(2年=横浜創学館)中堅手は今秋から公式戦出場し、この日は3安打2打点1盗塁と貢献した。50メートル6秒の俊足で定位置を勝ち取り「得意なものを磨けという監督の教えが、励みになった」と話した。

春は1試合平均3・7得点(優勝した東海大北海道は7・7点)。<1>中軸以外は2ストライクまで待つ<2>リードを半歩以上増やすなど、打席での粘りや走塁意識を変革し、秋は同5・6点と伸ばし攻めた。

明治神宮大会(11月9日開幕、神宮)出場権をかけ、道6大学野球覇者の函館大と北海道代表決定戦(10月3~5日、函館市千代台)に臨む。同監督は「まだまだこれからのチームですよ」。真の二宮改革は、ここから始まる。【永野高輔】