オリックスの来季2軍監督に前日本ハムバッテリー兼作戦コーチの中嶋聡氏(49)が就任することが21日、分かった。今季のCS敗退後に日本ハムを退団していた。また、元オリックスで楽天ジュニアコーチの後藤光尊氏(40)が2軍内野守備走塁コーチに就く。今日22日にも発表される。

中嶋氏はオリックスの前身である阪急に87年に入団。15年オフに引退するまで「最後の阪急戦士」として活躍した。阪急-オリックス-西武-横浜-日本ハムと渡り歩いて1軍実働はNPB最長タイの29年間。西武時代に中日松坂、日本ハムではダルビッシュら数々の若手投手に影響を与えた名捕手だ。

オリックスの1軍スタッフはすでに西村徳文新監督(58)を支える参謀として風岡尚幸1軍内野守備走塁コーチ(50)がヘッドコーチ。田口壮2軍監督(49)は、1軍で打撃コーチを兼ねる野手総合コーチへの就任が決定的となっている。

2軍を束ねることになる中嶋氏は人望があり若手を指導する立場は適任とも言える。イチローらと95年からのリーグ連覇を支えた1人でオリックスファンからも愛された。激動の野球人生を経て97年以来、21年ぶりに古巣に帰って来る男が若手選手と泥にまみれる。

◆中嶋聡(なかじま・さとし)1969年(昭44)3月27日、秋田県出身。鷹巣農林から86年ドラフト3位で阪急に入団。07年から15年に引退するまで選手兼任で日本ハムのバッテリーコーチを務めた。16年から2年間はGM特別補佐としてパドレスに派遣。今季から1軍コーチに復帰した。表彰は89年ゴールデングラブ賞、95年ベストナインなど。182センチ、84キロ。右投げ右打ち。