楽天の18年シーズン報告会が25日、東北6県の計8会場で開催された。岩手会場では岩手産業文化センター(滝沢市)に400人のファンが参加。銀次内野手(30)、島内宏明外野手(28)、菅原秀投手(24)、石原彪捕手(19)の4人がトークショーや抽選会イベントなどで交流を深めた。ご当地選手の銀次は西武浅村栄斗内野手(28)のFA加入を歓迎し、「来年は強くなる。応援に来てください」と、2年ぶりとなる岩手開催(来年5月28日西武戦、岩手県営)の来場を呼びかけた。

銀次は故郷のファンの前で来季巻き返しを約束した。「ご存じのように浅村選手も来るので、間違いなく強くなる。盛り上げますので、仙台の方に来て応援してください」。同じリーグの優勝球団から主砲が、4年20億円以上の楽天史上最高契約で加入する。二塁のポジションが埋まることで当然、「内野手も外野手もレギュラー争いが激しくなる」と危機感を抱きつつも、「浅村の打撃を見れば若手の育成につながる。自分も勉強になって、チーム全体の底上げになる」と相乗効果を歓迎した。

発奮材料もある。岩手で来季、2年ぶりの主催試合が決まった。今季は春先の不振が響き、打率2割7分6厘は12年の1軍定着以降では16年の2割7分4厘に次ぐ、低い数字に終わった。「チームが最下位で、自分も苦しいシーズンだった。1軍でやっている以上は結果がすべて。来年につながる1年だし、その1年を無駄にしないことが大切」とただ悲観せず、肥やしの1年と捉えた。

オフ恒例の報告会には、遠くは関東からもファンが足を運んだ。岩手会場は毎年、ご当地だけに銀次が主役。ファンの着用するユニホームは大半が「GINJI」のネーム入りだった。少人数当てクイズでは、島内がウケ狙いで「ヘルメットをかぶっている人」と、目の前に座る初老男性を「単独指名」。プレゼント抽選会では銀次の引いた番号で、その「ヘルメットおじさん」が最高賞品のサイン入りユニホームを獲得し、会場を大いに盛り上げた。銀次は「年に1回、みんなと触れ合えることが楽しみ。笑顔を見られてパワーをもらいました。来年岩手に帰るときは、いい報告ができるように」と活力に変えた。【中島正好】