5年越しの悲願を果たす。巨人坂本勇人内野手(29)が27日、原辰徳監督(60)から来季の主将指名を受けた。同監督の「来年も真のリーダーという形の中でね、やってもらいたい」という発言を伝え聞いた。都内でNPBアワーズに出席した坂本勇は5年目の就任へ「形はどういう風になるか知らないですけど、そういう気持ちでやりたいなと常に思っています」と受け止めた。

チームをまとめ、日本一奪還の覚悟は出来ている。第2次原政権の最終年の15年に初めて主将に就任。4連覇を目指した同年は2位に終わり、CSファイナルステージでヤクルトに敗れた。そこから3年間、高橋監督の下でもペナントを獲得することはなかった。主将になってから4年連続V逸。悔しさを味わい続け「キャプテンをしてなくても優勝は常にしたい。(キャプテンで優勝という)形は、そういう風になれば」と頂点への思いをにじませる。

成長を示す好機でもある。プロ3年目の09年からレギュラーに抜てき。不動の座をつかむきっかけを与えてくれた指揮官への恩返しを果たせぬままだった。原監督は「経験値の中で、今年はこうしようというのもあると思うので、そこはどんどんとページ数を増やした状態で、野球人坂本勇人というものを確立、構築していってほしい」と期待を込める。勝利を強く求める主将を中心に、チームは4年分の雪辱を期す。【島根純】