夫婦の力で定位置確保だ! 阪神からドラフト1位指名を受けた大阪ガス・近本光司外野手(24)ら7選手が2日、甲子園球場や球団施設見学を行った。近本は前日1日に神戸市内で、中学時代の同級生である未夢(みゆ)夫人と挙式を行ったばかりだが「(結婚)式が終わって一段落ついた」と戦闘モードに入る。もちろん、心の支えは新妻。二人三脚で激戦区の中堅争いに参戦する。

神戸の街で愛を誓った。真っ白なタキシード、純白なウエディングドレス姿の2人が腕を組み、ゆっくりと花道を歩んでいく。視線の先には神戸港。その先にはポートタワーがそびえ立つ。24年間、関西で過ごしてきた2人には思い出がいっぱいだった。

近本は、注目度の高い虎のドラフト1位として入団するが「マイペースというか、自分のペースをしっかりと保っていきたい」と、ぶれない心を持つ。心を打たれた言葉がある。披露宴でのスピーチでは上司から「人生はマラソン。夫婦2人で長い距離を頑張ってもらいたい」というメッセージをもらった。東浦中の2年生でクラスメートだった未夢夫人と、夫婦二人三脚でサクセスロードを歩んでいくつもりだ。

この日は甲子園球場や球団施設を見学。「あの大歓声の中で野球をやってみたいなと思っていた。その場に立てるように、これから頑張っていきます」と決意を新たにした。目指す場所は、天然芝がキラリと光る甲子園のセンター。もちろん、心の支えは新妻だが「(結婚)式が終わって一段落ついた。これからは1人のプロ野球選手というふうに見られるので発言や行動をもう1度見直していきたい」と激戦区の中堅争いに参戦していく覚悟だ。

さらに甲子園歴史館を見学すると、背番号53の前で足を止めた。「僕が野球を見てきた中で、阪神と言えば(俊足は)赤星さん。そこを目標にしていきたい」。高校時代にも歴史館を訪れたことがあるが「そのときとは感じ方も違う。意識的に見るようになった。(掲示されている選手たちに)追いつき、追い越せるようにやっていきたい」と胸を躍らせた。

中谷、高山ら、ライバルがひしめく中堅争い。定位置確保は簡単ではないが、夫婦二人三脚で真っ向勝負に挑む。愛の力に限界はない。【真柴健】