5年目の西武山川が47本塁打を放った。2位柳田(ソフトバンク)に11本差をつけ初の本塁打王を獲得し、MVPにも選ばれた。プロ5年目以内に40本塁打以上は、5年目の85年に40本打った秋山(西武)以来、33年ぶり5人目。最速は50年別当(毎日)の3年目だが、5年目以内に記録した本塁打数としては、山川の47本が50年別当の43を抜いて最多となった。パ・リーグで2位に10本差以上つけた本塁打王は50年別当、62、63年野村(南海)85年落合(ロッテ)11年中村(西武)に次いで5人、6度目。野村、落合、中村はそれ以前に本塁打王を獲得しており、2桁差で初の本塁打王は別当に次いでパ・リーグ2人目だった。

143試合すべて4番で先発出場した。チーム全試合で4番は14年李大浩(ソフトバンク)以来で、西武では96年清原に次いで2人目。優勝チームで全試合4番は14年李大浩以来11人、12度目だ。西武の優勝は巨人の45度に次いで2番目に多い22度目だが、優勝したシーズンに全試合4番は山川が球団史上初めてとなった。シーズン本塁打は13年バレンティン(ヤクルト)の60本が1位で、山川の47本は27位タイ。これを4番で打った本塁打ランキングにすると、1位は13年バレンティン58本、2位は02年カブレラ(西武)55本となり、山川は13位タイに浮上。王は47本以上を最多の10度記録も、4番で47本以上は74年48本と76年47本の2度しかなかった。

沖縄出身の山川は暑くなるとよく打つ。今季は3~6月の19本に対し、7~10月は28本。7月以降の本塁打率は10・00と、10打数に1本ペースで量産した。昨年も7~10月に21本塁打しており、7月以降の本数は2年連続リーグ最多。通算でも3~6月は22本しかないのに、7~10月は64本打っている。仮に、3~6月も10打数に1本ペースで打っていれば、今季は54本になっていた。前半戦からペースを上げ、来季は50本の大台に乗せられるか。【伊藤友一】