目立つのは実力だけでいい。

楽天オコエが20日、仙台市内の楽天生命パークで自主トレを行った。

ボディーラインに努力の跡が現れた。厚い胸板、締まった腹回り、太い両腕。19日に仙台に戻るまで神奈川県内でみっちりと練習を積み「余分な体重を減らそうと。シーズンが終わって10キロ落として、今は92、3キロ」と絞り上げた。

ヤンチャな見た目もそぎ落とした。これまで髪形をモヒカンにするなど派手な容姿に比べ、結果が伴わない状況が継続。昨年末には平石監督から「変な髪形とかで登場したら監督室で切る」とメッセージを受けた。注目が集まる中、さわやかな短髪で登場し「ノーコメント。(髪形について)発信することはない」とひたすら練習に打ち込んだ。

オコエ節の封印も覚悟の表れだ。昨季は右太もも裏の肉離れで約4カ月間1軍から離脱するなど、ケガに泣いた。契約更改では「ウサイン・ボルト」「ムハマド・アリ」と目指す姿を話したが、この日は「結果を出すしかない」と大言はなし。ドラフト1位で辰己涼介外野手(22=立命大)が加入し、競争は厳しくなる。目指すはプロ1年目以来の開幕1軍入り。「しっかりアピールしたい。どんな環境であれ、納得できる結果を出す」と引き締めた。【島根純】

 

○オコエの変遷

◆16年<V字モヒカン>高校から8キロ増の94キロで新人合同自主トレに参加。1月31日の沖縄・久米島入りした際は後頭部をV字に刈り上げたモヒカンスタイルで初のキャンプインした。

◆17年<12球団最速離脱>「気合MAXでいく」とキレイな丸刈りに。同年はダルビッシュとの練習で肉体改造。1月25日の自主トレ公開では前年比4キロ増の98キロ、身長も2センチ増の185センチと一回り大きくなった。しかしキャンプイン前日の1月31日に胃腸炎で久米島での自主トレを欠席。キャンプ2日目の2月2日に右手薬指の側副靱帯(じんたい)損傷で離脱した。

◆18年<自分史上最高の体>髪形はオーソドックスな短髪に。17年は過去最重量の98キロで梨田監督から「太り気味」と叱責(しっせき)を受け、96キロに絞りキャンプイン。「自分史上最高の体です」と胸を張った。