2軍の千葉・鎌ケ谷で腕を磨く若手や、ケガで調整中の注目選手たちなどの近況を報告します。

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キュートなルックスは、どこか精悍(せいかん)さを増した。顔だけではない。2年前に右膝前十字靱帯(じんたい)再建手術を受けた谷口の肉体は、以前とは変わった。プレーに支障がないレベルとはいえ、屈伸運動などには違和感が残る。それでも「僕の中では100(%)でやっています。その日その日でベストを出していくことに尽きると思う」。現在の体で最高のパフォーマンスを出し、再び1軍の戦力になるために汗を流している。

ルーキー吉田輝が注目を集める沖縄・国頭の2軍キャンプに、谷口の姿はある。全体練習後には、居残り特打。自身が売りとしている打撃に磨きをかけるべく、精力的に体を動かす姿が印象的だ。新しい背番号「4」も少しずつなじんできた。「新しい番号で頑張ろうという思いもありますし、力をためて、なにくそという思いでやってやろうと思っている」と意気込む。

層の厚い外野手陣には今季、「台湾の大王」王柏融(ワン・ボーロン)も加入。大田、近藤、浅間は、外野に加え、三塁守備にも挑戦している現状だ。谷口は「新しい戦力が入ってきて、当然チャンスが少なくなっているけど、ファームからしっかりアピールしていきたい」。ケガをする前の16年には83試合に出場し、打率2割5分4厘。粘りのある打撃で、リーグ制覇に貢献した。「上(1軍)の登録メンバーの中に必要とされるポジションは絶対ある。そのために準備したい」。谷口が1軍の舞台に戻ってくれば、外野のレベルはさらに上がる。その瞬間を目指している。【山崎純一】