楽天の村林一輝内野手(21)が、目の覚めるような一撃で大きくアピールした。1日に台北で行われた台湾・ラミゴとの親善試合の9回無死一、二塁から左翼席へ起死回生の同点3ラン。

「点差もあったので、次につなぐ思いだった」と無欲で直球を仕留めてみせた。

前日の同戦は「9番遊撃」でスタメンも3打数無安打。「昨日スタートから出て結果を出せなかった。結果を出すしかなかった」。危機感を力に変え、この日最初で最後の打席という限られたチャンスで最高の仕事をした。キャンプ中には居残り練習の打撃投手役を買って出るなど期待を込めてきた平石監督も満面の笑み。「振る力が、明らかに変わってきている。たぶん、プロに入って一番の当たりじゃないか。見事な打撃。大したもん」と賛辞を惜しまない。

オフはソフトバンク今宮に弟子入りするなど日に日に安定感を増している守備に加え、打力でも進化を証明した。