ロッテの2年目左腕、永野将司投手(26)が12日、公共交通機関や閉ざされた空間で不安を感じる「広場恐怖症」を患っていることを公表した。

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◆森田豊氏(医師・ジャーナリスト、専門は産婦人科、心療内科)の話

「広場」という名称こそついていますが、学校や会社といった広い場所だけでなくトイレや電車、バスなど閉ざされた狭い場所でも、特定の場所に行くと、他人より強い不安や恐怖を覚え、それが6カ月以上続く症状です。急な発症というより、その場所に行くと徐々に嫌な気持ちが湧いて来ます。2、3週間で症状が出る人もいれば、半年かかる人もいます。

治療法は、不安を抑える「抗不安薬」の服用。また「曝露(ばくろ)療法」という治療法があります。「認知行動療法」とも言われますが、臨床医師や専門家と一緒に、実際にその「嫌な」場所に行き「ここに居ても、無害なんだ」「電車に乗って何が怖いんだ」と意識を変えていくことです。1週間に1回ほどの頻度で行い、あせらず時間の経過で治す方法です。