大卒3年目の日本ハム石井一成内野手(24)が、初の開幕スタメンへ、最後のアピールに成功した。24日、オープン戦最終戦のヤクルト戦(札幌ドーム)で3安打の固め打ち。「開幕スタメン、レギュラーを目指してやっていくだけです」。悲願の舞台への切符を引き寄せた。

3回の第1打席に左前打を放つと、5回には左中間、7回にも左前へ安打を重ねた。逆方向への打撃は、オフから意識して取り組んできたこと。「今日、結果が出たのはうれしいけれど、また開幕に向けてしっかりやるだけ」と気を引き締めた。

強みを見せつけた。オープン戦は12試合に出場し、右投手相手に打率3割4分8厘。この日もすべて右腕からの3安打だった。二遊間をこなす守備力が持ち味ながら、今季は打撃でひと味違った姿を見せている。開幕カードの29日オリックス戦は、右腕の山岡が相手。開幕「二塁」スタメンのチャンスは広がっている。

栗山監督は「期待が大きいだけに、もっと前に進んでくれると思う」。石井は「もっとやれたかなと思う。いい意味で切り替えて、一生懸命やっていくだけ」。昨季はルーキーイヤーを下回る打率1割8分9厘。力をつけた今季、自信を胸に「サクラサク」日を待つ。【田中彩友美】