14年目のベテランがまたひとつ節目を飾った。ソフトバンク松田宣浩内野手が史上194人目の通算1500試合出場を達成した。

しかも同点の2回1死で迎えた第1打席で勝ち越し2号ソロ本塁打を放ってみせた。5回終了時には花束を受け取り「開幕戦で1500安打を達成し、今日1500試合を達成出来て良かったです。これからも1試合1試合出場してチームに貢献し、最高のパフォーマンスを出せるように、積み重ねていきたいです」とコメントした。

まさに「メモリアル男」だ。今季開幕戦で達成した通算1500安打も本塁打で決めた。15年の通算1000安打もアーチだった。プロ1年目の開幕戦、くしくも同じ舞台の本拠地ロッテ戦で初出場初スタメンを果たしてから、1つずつ積み上げてきた。

ゴールデングラブ賞は常連。ベストナインも昨季初めて選ばれたが「ぼくはホームラン王や打点王を取れるタイプではない。とにかく続けることでプロを続けられている」と自らを評する。だからこそ、試合に出続けることに強くこだわる。レギュラーシーズンは昨季まで4年連続で全試合出場を続けている。

まだまだ若手に地位を譲るつもりはない。春季キャンプではスタイルチェンジにも取り組んだ。「引っ張ることはいつでもできる。右に打つことでヒット数を増やしたい」と徹底して右打ちを練習した。守備では、1クールに最低1度の特守を受け、苦手だった三遊間への打球をさばき続けた。今年で36歳。「熱男」は歩みを止めずに進化し続ける。【山本大地】

▼通算1500試合出場=松田宣(ソフトバンク) 5日のロッテ1回戦(ヤフオクドーム)に先発出場して達成。プロ野球194人目。初出場は06年3月25日のロッテ1回戦(ヤフードーム)。