中日が「足攻」でDeNA上茶谷を崩した。

3回に平田良介外野手の1号ソロで先制。そこから打線が動きだした。京田陽太内野手が右前打で出塁。続く3番大島洋平外野手のヒットエンドラン(一ゴロ)で二塁に進んだ京田は、新人右腕のモーションを完全に盗んで、三盗に成功。福田の犠飛で生還した。

京田の出塁以降、上茶谷は完全にペースを乱した。福田の犠飛はライン寄りの深め。右翼ソトは半身になりながら捕球した。

それを見た一塁走者のダヤン・ビシエド内野手が二塁にタッチアップしていた。動揺したように上茶谷は次の高橋周平内野手への初球に暴投。高橋は右中間二塁打、阿部寿樹内野手が右前打と連続適時打でたたみかけ、この回一挙4得点した。

「機動力をうまく使って、選手が動いてくれた。相手はけん制球で警戒もしていたし、次の塁、次の塁としっかり集中してやってくれた。ビシエドの走塁も大きいですね」。与田剛監督(53)はチームの走塁意識の高さに満足そうだった。

この日は先発野手のうち7人が打点を挙げた。阿部はプロ初の3安打。打撃が課題だった加藤匠馬捕手も3試合連続マルチ安打で、打率が3割を超えた。加藤は「チームのためにできることを考えているだけです。打てる打者じゃない。たまたまです」と謙そん。今季は抜てきした選手が次々と起用に応える流れがある。指揮官は「選手たちが、どんどん活躍してくれたらいいです」と笑みを浮かべた。