10年ぶりに2番で先発した阪神糸井嘉男外野手が、猛打賞でベンチの起用に応えた。巨人菅野対策で組んだ超攻撃的オーダー。その肝が、日本ハム時代の09年9月12日ロッテ戦以来の2番に入った糸井だった。

1回は菅野から右前打で出塁。6回には二塁内野安打、8回には左腕高木から右翼手の頭を越える二塁打。守備のミスも多発し大敗した伝統の一戦で、自身今季初の3安打を放ち気を吐いた。

神宮からの移動日ゲームとなったこの日、糸井は甲子園での試合前練習に姿を現さず、室内練習場で調整した。試合前には「今着いたわー」などとジョークをいいながらベンチ入り。サプライズ起用にも超人は余裕たっぷりだった。だが、試合後は険しい表情のまま、沈黙を貫いた。8回には二塁走者として、大山の二塁打で本塁で憤死した。悔しさを、次にぶつけるしかない。