阪神掛布雅之オーナー付シニアエグゼクティブアドバイザー(63)が始球式を行った。大歓声を浴びながら、巨人坂本勇のインコース高めにノーバウンドで投げ込んだ。

「行っちゃったよな。開きが早かったかな」と笑って振り返りながら「マウンドから見る景色はあまり経験したことがない。ピッチャーの難しさを感じるよね。ホームベースが小さく見える」と堪能した。

甲子園での巨人戦という「伝統の一戦」について「昭和の時代は5万8000人くらい入って、アルプス席を開けるのは巨人戦くらい。甲子園の舞台はファンが作る舞台だった。僕が1年目の時は、ON(王貞治氏、長嶋茂雄氏)がいましたから。あこがれでしたし、野球を始めるきっかけだった。いかに2人に自分を認めさせるかと、そういうのはありました」と自身の思いを交えながら振り返った。

阪神は開幕から巨人に5連敗中。5月1日から新元号「令和」になるため、この日が平成最後の「伝統の一戦」となる。「やはり勝ってもらいたい。勝って初めて『伝統の一戦』になると思う。平成最後の巨人戦ですし、一矢報いて終わってほしい。4番の大山が打って、調子のいい西が勝つのが一番いいんじゃないですか。(大山には)打ってもらいたいですね、甲子園で」とエールを送った。