単独首位を走る楽天に大黒柱が帰ってくる。開幕戦で左太もも裏に違和感を訴えて登録を抹消されていた岸孝之投手(34)が、25日の日本ハム6回戦(札幌ドーム)で復帰登板に臨む。

19日には平石監督も見守る前で100球超を投げ込み“最終チェック”を完了。22日の先発投手練習では本拠地楽天生命パークのマウンドで軽めの立ち投げを行い「試合で投げてみないと分からないけど、準備はできた」とうなずいた。

後輩右腕の姿に心が動いた。21日のオリックス戦、釜田が昨年6月の右肩と右肘の手術からの復帰戦で655日ぶりの勝ち星を挙げた。「釜田、すごいですよね。自分はこんなに短い期間でも状態が上がらなくて、イライラしたのに…」。途方もないスパンのリハビリを乗り越えた25歳に敬意を表した一方で、自分は離脱中の投球を平石監督から「何か『飢えている』感じ」と評された。投げることをなりわいとしながら、投げられないもどかしさを隠せなかった。

2軍での調整登板などを経ずに復帰となるが「(自分の状態を)探りながら抑えられるほど甘くない」と、入りからトップギアで相対するつもり。熱い思いを胸に秘め、チームをさらに加速させる。【亀山泰宏】