阪神大山悠輔内野手が4番の働きを見せた。2回、先頭で打席に入ると、中日先発阿知羅の初球カーブを強振。左中間席に入った。6号ソロ本塁打は貴重な先制。「甘い球を1発で仕留めることができて良かった」と話した。

主砲の風格も出てきた。浜中打撃コーチも「見事な狙い打ち。いい形で先制点を取れた」と高評価。シーズン143試合に換算すれば31本塁打ペースだ。開幕直後こそ低調だったが、いまは打撃練習も飛距離が出る。新外国人マルテが合流しても堂々と4番を張る。

それでも大山は「意識高い系」の若者だ。帰路もルンルン気分にならない。引き締めた表情で「その後の打席。あそこで1本打つ打たないで青柳さんの負担が変わる。チームの流れも変わってくる」と言う。6回2死一、二塁で捕邪飛。8回2死一、二塁で三邪飛。加点機のミスショットに悔しさが募る。「試合の終盤が大事。力が足りない」。得点圏打率は2割5分にとどまり、勝負強さを磨く。