阪神がクリーンアップ3連打で鮮やかな逆転劇を決めた。

2点を追う4回。1死三塁で3番糸井が、しぶとく中前適時打。4番大山が二塁打で二、三塁に好機を拡大すると、5番マルテが、左前に逆転2点打。一気に試合をひっくり返した。

6回には先頭糸井の二塁打に大山が左前タイムリーで続き、6月4日以来16試合ぶりに3~5番が打点をそろってマークした。

マルテはお立ち台で「チームメート全員でやった結果」と喜んだ。家族が初めて観戦に訪れ、夫人からトラッキー人形ゲット指令を受けていたという。すでに子どもには人形をプレゼント済みで、愛妻に向けたものをつかみとり「自分も家族もスペシャルな日になった」と笑顔をみせた。

糸井はマルチ安打で、この4試合計11安打。打率も3割に乗せ、3試合連続打点。勝負強さに矢野監督は「いいところで打ってくれるのは、嘉男の本来の打撃だと思う。そういうものにどんどん近づいてくれている」とエンジン全開を感じ取っている。

この日、ベテラン福留が戦線離脱した。マルテは「大切な存在。みんなで自信をもっていくしかない」とカバーしあうことを誓った。苦しい中で連勝に貢献した糸井は「明日勝って(交流戦を)終わりたい」と言った。先発野手全員安打の攻撃の中心となった主軸3人が、交流戦3連勝締めへ全力を尽くす。