阪神先発の秋山拓巳投手(28)は投げては6回途中5安打4失点(自責3)、打っては今季初適時打を放った。

初回からコーナーを丁寧に突き、3回まで打者9人を完璧に抑える立ち上がり。ここまで3試合バッテリーを組んで2勝と好相性の原口と息を合わせた。4点リードの4回にロペスにソロを被弾。6回も相手打線につかまった。先頭の中井に右前打を許すと、続くソトへカウント3-0からのの4球目、外角への変化球を右中間席に運ばれた。2点差とされ、ロペスを北條の失策で出塁させたところで無念の降板。2番手島本に譲った。6回途中、78球で試合は作ったが、反省も残るマウンドとなった。

「点を取ってくれた後に点を取られてしまい、課題としてきた長いイニングを投げることができず悔しい投球となりました。次回は長いイニングを投げられるように、取り組んでいきたいと思います」

ベンチに下がった後は気持ちを切り替え、最前列で声を出した。

バットでは自身を助ける快音を響かせた。4回に2点を先制してなおも2死二、三塁の第2打席。相手先発井納を捉えた。カウント1-2からの4球目。スライダーに食らいつき、しぶとく中前へ運んだ。今季初打点となる適時打で、追加点をもたらした。愛媛・西条高時代は「伊予ゴジラ」と呼ばれ、高校通算48本塁打を記録。勝負強い一打でも存在感は示した。【奥田隼人】