ソフトバンク松田宣浩内野手(36)が6回に29号ソロを放ち、自身3度目の30本台に王手をかけた。

1点リードの6回2死、日本ハム有原のフォークを左中間スタンドへ。この日の試合前練習で、親交のあるCS放送GAORAの実況の近藤祐司アナウンサーに本塁打を打つと宣言していた。8月4日の24号以来の札幌ドーム今季2本目。近藤アナは打球がスタンドに消えると「グッバイ。入りました。左中間」と冷静にしゃべり、松田宣がホームインする時には「ホットボーイ、熱男が打ちました」と実況した。

松田宣は「追い込まれていたので食らいついていった」。8月は23試合で打率1割8分2厘、2本塁打、7打点と不振だったが、9月は11試合で4本塁打、8打点。「ボールが飛び始めている。8月より打球が強くなっている」と復調を実感している。

0-0の2回、無死一、二塁での第1打席では、自らの判断で初球に投前犠打を決めた。「打てのサインだった。(送りバントの)サインは出ないタイプだが、残り12試合で無死一、二塁で打席に立つことはそうはない。(相手の)一、三塁手も後ろにいた。1回やってみようと。成功してよかった」と振り返った。

工藤監督は「(犠打は)自分でやってくれた。1点でもという思いから。よくやってくれた。本塁打も点がほしい時に取ってくれた」とほめた。