巨人宮本和知投手総合コーチ(55)が粋な演出で、今季初導入のブルペンデーで先発した沢村の好投を引き出した。

主戦場の救援登板時のシチュエーションを再現するために、野手陣にも協力を仰いだ。試合前のブルペンのマウンドを捕手の炭谷が掘り、投球後の状態に近づけた。ブルペン投球中には宮本コーチがベンチから「沢村行くぞ!」と出番を告げる電話を入れた。試合開始直前にはベンチから守備位置へ向かう野手がマウンドを経由。通常の先発時とは異なる、土が掘られた状況を作った。

宮本コーチは3回をパーフェクト投球で投げきった沢村に「パーフェクトでしたね。リリーフのシチュエーション、ルーティンを全て彼の望み通りにしました。ブルペンは10球で行きましたし、マウンドもちょっと荒らしてもらいました。リリーフの場合は誰かが投げているわけだからね」と演出効果を口にした。

今季初導入のブルペンデーには「成功か失敗かで言われたら、個々に反省はあるだろうけど、しっかりとゲームは作れたなと思います」と評価し「今日はオープナーということがチームに浸透して、何とかみんなでという気持ちが、投手陣と野手陣が何か1つになったというのは、見ててうれしかったですね」と振り返った。