オリックス山本由伸投手が7回1失点と好投し、最優秀防御率の初タイトルに前進した。

1回に1死満塁のピンチを背負ったが、銀次を一塁ゴロ併殺で無失点。2-1の6回1死からは浅村、ブラッシュをスライダーで連続空振り三振を奪った。「いつもならフォークかカットボールなんですが、きょうは精度が悪かったので」と、意表をつく決め球で強打者を封じ込んだ。登板前の防御率1・75から1・72に押し上げた。

8月9日に左脇腹痛を起こし、翌10日楽天戦先発を回避。チームがAクラス圏内3位を猛追していた時期。本人は患部に温熱パックを巻いて、登板しようとした。だが首脳陣が首を縦に振らなかった。「普通なら『投げてくれ』と言われるところを、逆に止めてくださった。トレーナーは1日でも早く投げられるようにと治療してくださった」と感謝を込め、CS進出危機のチームを救った。あと12回1/3で規定投球回数に到達する。