ハマのバットマンが、完全復活だ。DeNA宮崎敏郎内野手が、左手有鉤(ゆうこう)骨骨折から復帰後、初の1発を放った。

1点を追う4回先頭。ファンが待ちかまえる左翼スタンドへ同点アーチを描いた。7月16日広島戦(横浜)以来、2カ月ぶりとなる14号ソロ。「ホームランバッターではないのであれですけど、強いスイングができたと思う。何とかいってくれと思っていた」と気持ちがバットに乗り移った。

スピード回復で、帰ってきた。8月7日広島戦(マツダスタジアム)でスイングの際に左手付近を負傷。同9日に有鉤骨の摘出術を受けた。当初はレギュラーシーズンの復帰は厳しい見方もあったが、9月12日巨人戦(横浜)で1軍復帰。これで3戦連続マルチ安打もマークし「まだ手探りのところもある。本当に必死に」と痛い顔一つせず、勝利のためのバットを振る。

奇跡の逆転Vを諦めていない。宮崎は「この一戦をという意識でやっている」と言う。巨人が勝利し、優勝マジックは5。それでもゲーム差は4・5と変わらず。勝つしかない-。佳境を迎えたシーズンで、頼もしい男が戻ってきた。【栗田尚樹】

▽DeNAラミレス監督(13安打6得点の打線について)「宮崎のホームラン、ロペスの1発も効果的だった」

▽DeNAバリオス(5月4日阪神戦以来、今季2度目の先発。5回4安打2失点で今季初勝利)「すごくうれしい。2軍で準備はしっかりしていた」