ソフトバンクが雨の旭川で5位日本ハム相手に痛恨の連敗を喫した。8回途中降雨コールド。工藤監督は試合後の会見冒頭「最後は雨で」と話を振られ、10秒ほど沈黙した。普段はどんな状況でも丁寧に応じるだけに、この試合の大きさを物語っていた。

6点差を追う8回、3連打で1点を返し、さらに無死一、二塁で4番デスパイネ。ようやく勢いが出てきたところでの中断。雨はさらに強くなり、わずか11分後に石山球審が降雨コールドゲームを宣告した。

先に首位西武が負けており、勝てば再び首位だったが、お付き合いしてしまう形で西武のマジックは8となった。2点差の6回1死一、二塁では今季61試合目で初の3連投となる甲斐野を投入した。だが2番大田から3連打。近藤には右翼フェンス直撃の2点適時三塁打、中田にも遊撃適時内野安打で3失点。9球での降板となった。前日15日も4失点で、工藤監督は「悔しい思いを早く晴らせたいというのもあった。信頼は変わらない」と明かした。甲斐野は「同じミスを繰り返してしまった。プロとしてやってはいけない」と肩を落とした。

先発陣の苦しい台所もリリーフ陣の負担を増している。2軍からバンデンハークらの昇格も含め、先発陣を再編する。18日から今季最後の本拠地ヤフオクドームでの4連戦で、残りは9試合。指揮官が「どちらが最後まで我慢できるか」と表現した西武とのデッドヒートは続く。【石橋隆雄】

▽ソフトバンク倉野投手コーチ(2試合連続失点の甲斐野に)「使いたくなかったが、1点もやりたくない状況で使わざるを得なくなった。3連投というのは分かって送り出している。選手だけの責任ということはない。なるべく減らしたいが、負担はかかっている」

▽ソフトバンク・ミランダ(4回途中3失点で5敗目)「調子自体は悪くはなかったと思う。ただ要所で際どいところを狙い過ぎてカウントを悪くしてしまい、自分で自分を苦しめてしまった」