中日先発大野雄の交代に、中日ファンのみならず阪神ファンからも大歓声が送られた。

試合前まで防御率2・63で、リーグトップの広島ジョンソンに0・04差の2位だった大野雄。この試合で3回1/3を自責0に抑えれば、同タイトルが確定だった。

4回先頭の1番近本を一ゴロに打ち取り、打者10人を無安打で条件を満たすと、ベンチから与田監督が出てきて交代を告げた。左翼席の中日応援席だけでなく、逆転CSへ勝利が絶対条件となる満員の阪神ファンからも大きな拍手が巻き起こった。

阪神は試合前まで大野雄に対し、今季5戦3敗。防御率1・47と押さえ込まれていた。前回対戦の9月14日(ナゴヤドーム)では、ノーヒットノーランを食らっていた。

交代直後、中日2番手の右腕三ツ間から2番北條が左前へチーム初安打。これを足がかりに、4番大山の中前適時打と三ツ間の暴投で2点を先制した。大山は「勝つしかない大事な一戦で、先制点を取ることができて良かったです。最後まで気を引き締めて、頑張ります」とコメントした。