「マルポーズ」で勢いよくスタートを切った。1回2死。巨人丸佳浩外野手がフルカウントからの外角152キロをガッチリ押し込んだ。打球はバックスクリーン左への1号先制ソロ。4年連続でCSファイナルに進出し、短期決戦を熟知している。「3人で終わると、嫌な感じの流れになる。先制することが大事なので先に点が取れて良かった」と併殺直後の1発で先手を取った。

丸弾はベンチにも一体感をもたらす。広島からFA加入1年目。オープン戦から阿部の発案で「マルポーズ」が生まれた。原監督を含む首脳陣もそろって両手を頭上でくっつけ、新名物として浸透した。9月28日のレギュラーシーズン最終戦以来11日ぶりの真剣勝負に「立ち位置、スイング軌道、細かいことはたくさんある。いい準備ができた。信じてやるだけだった」。自身通算5本目のCS弾となる先制パンチを決めた。【為田聡史】