西武森友哉にリベンジだ! 阪神からドラフト3位で指名された横浜・及川雅貴投手(18)が23日、横浜市内の同校で指名あいさつを受けた。

中学3年時の17年にTV番組の企画でプロ選手と対戦。その際に森に変化球を捉えられて中前打を許したが、150キロ超の直球を繰り出す左腕はプロ入り後の「再戦」を心待ちにした。

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学生服に身を包んだ及川は、真っすぐなまなざしで再戦を希望した。

「(15歳で)対決した時に、西武ライオンズの森友哉選手に(中前打を)打たれてしまったので、対戦したい」

かつての「スーパー中学生」は、心も体も一回り大きくなっていた。15歳だった17年にTV番組の企画でプロ選手と対戦。そのときの直球は130キロ台後半で、中日平田からは空振り三振を奪ったが、森には変化球を捉えられて中前打を許した。プロで対戦する機会があれば三振を奪いたいかと問われると「そうですね」と照れ笑い。今季打率3割2分9厘で首位打者としてチームのリーグ連覇の立役者となったスラッガーと再度の対決に胸を膨らませた。

「(指名後は)あまり実感がなかったんですけど(指名あいさつを受け)実感が湧いてきました」という。阪神の今ドラフトは、1位で創志学園・西、同2位は履正社・井上…と甲子園を沸かせたスターを続々と指名。「(仲間になり)楽しみもあるんですけど、抜かさないといけない人もたくさんいる。一緒に頑張るというよりは、自分が早く1軍の舞台に立てるように頑張りたい」と言い切った。そして、プロでの本拠地となる甲子園で、森斬りとなれば最高だ。

目標は大きい。「(将来的に)10勝以上は目指してやっていきたい。球界を代表するような投手になって、日本代表のユニホームで世界を相手に戦いたいです」。現在は2段モーションでの投球フォームにも着手している。「高校では試せなかったモーションも、いろいろパターンを組んで試していけると思う」。大きな夢に向かい、突き進んでいく。【真柴健】

◆及川雅貴(およかわ・まさき)2001年(平13)4月18日生まれ、千葉県出身。須賀スポーツ少年団で野球を始め、八日市場二中では匝瑳(そうさ)シニアに在籍。横浜に進み、甲子園には1年夏、2年夏、3年春と出場した。50メートル走6秒0、遠投110メートル。183センチ、74キロ。左投げ左打ち。

阪神吉野スカウト(ドラフト3位の及川に)「一番の評価はやはりポテンシャルの高さというところと、真っすぐが強いというところ。うちの高橋遥人みたいな真っすぐを投げる。もちろん先発ローテーションを回ってくれる投手になってほしい」