阪神矢野燿大監督(50)が31日から始まる秋季キャンプに向け、選手に「チャレンジ」「楽しむ」重要性を訴えた。高知入りし、宿舎到着後に約30分間の全体ミーティング。選手に伝えたことについて「一番はチャレンジすること。挑戦することは秋のほうが思い切ってできる」と語った。

今季3位に食い込んだが、チーム102失策、同538得点はともに両リーグワースト。守備と打撃の向上など解消すべき課題は少なくない。「ゴロやったら数受けなあかんやろし、バットも数多く振らなあかん。俺は自主性が必要だと思っていて、俺らがスイングをするぞと(選手に)言わせるのではなく、(自主的に)僕がやりますと」。あらためて自発的に鍛錬に臨む姿勢を求めた。

厳しい一面ものぞく。「プロだからこそ楽しむ。苦しい練習を笑顔でやれたらすごい身につくと思う。でも油断とスキを見せるのはプロじゃない。『楽しい』という字は読み方違ったら『らく(楽)』。楽して夢が実現できるかといえば、できへん」と言い切った。「(成長、台頭する)可能性はみんなにある」。指揮官として2度目の秋は、イズム満開の秋となりそうだ。【松井周治】