勝利を必ずつかむ。侍ジャパンの守護神山崎康晃投手(27)が15日、16日に行われるプレミア12のスーパーラウンド(SR)最終戦で韓国への雪辱を誓った。

「個人的にも悔しい思いをした。本当に大一番だと思う」

4年前の記憶は鮮明に焼き付いていた。15年の第1回大会、準決勝。3点リードで迎えた9回に悪夢が待っていた。則本昂、松井が打ち込まれ、増井が逆転の適時打を浴び、宿敵韓国に敗れた。当時23歳、プロ1年目の右腕はブルペンでモニターを見つめていた。「ブルペンで名前は呼ばれず、指をくわえて見ていた。ピッチャーがやられて、次々とつぎ込まれているのを見ているしかなかった」。マウンドでボールを握ることすら許されなかった。

だからこそ、つかんだ機会を逃すわけにはいかない。4年間で日本の抑えに成長。稲葉監督は「信頼感のある投手がいるので、早め、早めにつないでいく」と絶大な信頼を置く。山崎は「当時は右も左も分からなかった。今は引っ張っていく楽しさも、最後にマウンドに立てる喜びもある」と自信をみなぎらせる。ここまでの2セーブは1大会での侍ジャパン史上最多タイ。「落ちる球主体で。ぶれることなくいきたい」。迷い無く投げ込むツーシームで、勝つ。【島根純】