「プレミア12」決勝進出が決まった日本は、スーパーラウンド最終戦で宿敵の韓国と対戦し、10-8の乱打戦を制した。17日は再び韓国との決勝戦に挑む。

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会沢翼捕手が巧打連発で正捕手格に躍り出た。大会3度目の先発マスク。まずは2回2死、左腕のチェンジアップを拾い、三塁線を破る二塁打で先制をお膳立て。3点リードの3回無死満塁では右腕のフォークをミートし、中前適時打で今大会初打点を記録した。持ち味の打力を発揮し「なんとかつなぐ気持ちで…」。2打数2安打で打率を3割8厘としてベンチに下がった。

「台湾戦は重要な試合になるから、頼む」。大会前、稲葉監督から託され奮い立った。「最初、自分はサポートメンバーだろうなと思っていたんですけどね」。それでも代表辞退など夢にも考えなかった。「もし東京五輪に出られたら…」。1次ラウンド台湾戦の先発から投手陣の信頼を勝ち取り、自力で正捕手に近い立場を確保した。

ここまで、先発が山口なら小林、高橋礼なら甲斐、今永なら会沢がコンビを組んだ。会沢以外は所属球団同士でバッテリーを形成してきたが、17日の決勝も山口-会沢のペアが濃厚だ。

韓国打線は15日メキシコ戦のスタメンから打率4割台の李政厚など4人を入れ替えていた。マスクをかぶった4イニングで6失点。ただ「岸さんも『オレのことは気にせず』と言ってくれたので」と話したように布石を打った格好だ。試合後「配球は明日を見据えたのか?」と問われ「言えないです」と不敵に笑った。最後の一戦、会沢がマジになる。【佐井陽介】