9歳当時に東日本大震災で被災したロッテ佐々木朗希投手(18=大船渡)は、9度目の「3・11」をプロ野球選手として迎えた。

「立場が変わって、これからもっといろいろ発信していかなきゃいけないなという思いです」と話した。

大津波で父と祖父母を亡くし、住む家も失った。「たくさんのものを失って、あらためて気付いたことがたくさんある」と、つらい出来事を乗り越えながら学びも得てきた。「今あるものが一瞬でなくなってしまう。後悔しないように生きていきたい」。努力を重ねたから今がある。

ZOZOマリンでのオープン戦では半旗が掲げられ、試合前には先輩たちとともに黙とうを行った。10日は本拠地のブルペンにも入り、次回は変化球も交える予定。大舞台へと1歩ずつ進んでいる。「活躍しているところを見せたいです」。目を閉じて、天国の家族へ誓った。【金子真仁】