開幕ローテ争いに踏みとどまった。日本ハムのドラフト1位河野竜生投手(21=JFE西日本)が、ロッテ戦(ZOZOマリン)に登板。初めて同一リーグの球団を相手にし、3回4安打2失点。

「良かったところもありましたけど、もうちょっと修正しないといけない」。味方のミスも絡んだ失点で、社会人NO・1左腕の底力は見せた。

7回は2死満塁のピンチを背負ったが、冷静に時間を使って落ち着きを取り戻した。カーブ、カットボールで追い込み、最後は外角への直球141キロで菅野を空振り三振に仕留めた。表情を変えることなく、堂々とした姿でベンチへ。厚沢投手コーチは「苦しみ、もがきながら、予定していた3イニングを投げきった。すんなりいくよりも、こういうことも必要」と評価した。

降板後には、バッテリーを組んだ石川亮に駆け寄った。軸である直球に物足りなさを感じており、捕手目線での球の質を確かめた。「同じ直球でも、もうちょっと強くいけたら。直球の重みを、もうちょっと突き詰められたら」。新人王を狙うプロ1年目は、新型コロナウイルスの影響で開幕延期が決まったが、来る幕開けに向けて、武器を磨く。【田中彩友美】