関西国際大の翁田大勢(おおた・たいせい)投手(2年=西脇工)が、150キロを連発し、来年ドラフト上位候補としてスカウトを喜ばせた。

プロを相手に4回3安打2失点。大学に入る直前に上投げからスリークオーターへ下げた右腕は、高校時代から球速が5キロアップし自己最速は152キロを誇る。この日の最速は150キロだった。

5回から2番手でマウンドへ。いきなり安打と四球で無死一、二塁のピンチをつくったが、前の打席で2ランを放った井上をスプリットで遊ゴロ併殺に仕留めた。「有名な選手なので、思い切り投げていこう」と、向かっていった。三振も5個奪い「今日は直球で空振りが取れた。このキャンプで曲がりを速くしたスライダーでも空振りが取れてよかった」とプロ相手に手応えをつかんだ。

新型コロナウイルスの影響もあり、視察先が少なくなっていることもあり、ネット裏には西武、ロッテを除く10球団のスカウトが視察。巨人岸スカウトは「来年の上位候補は間違いない。体が強い」と話し、阪神山本スカウトは「ボールの力がある。細かい制球と変化球の制度が上がれば」と、今後の成長を期待した。

高校卒業時にはプロ志望届けを出したが指名漏れした翁田にとって、プロ入りに向け、大きな1日となった。

◆翁田大勢(おおた・たいせい)1999年(平11)6月29日生まれ。兵庫・多可町出身。八千代北小1年から八千代北少年野球クラブで軟式野球をはじめる。八千代中では氷上ボーイズ。遊撃手だった。西脇工では1年春から一塁手としてベンチ入り。2年から投手に本格的に転向した。関西国際大では2年春からベンチ入り。最速152キロの直球はナチュラルに動くクセ球。スライダー、カーブ、シンカー、スプリットと変化球も多彩。181センチ、93キロ。右投げ右打ち。