4月24日の開幕へ照準を合わせながらも、広島ナインからは不安の声がこぼれた。2日間の休養を挟み、マツダスタジアムで全体練習を再開。先行き不透明な現状に選手会長の田中広輔内野手は「前に進んでいかないといけないですけど、野球をやっていていいのかなという思いもなくはない。複雑な気持ちです」と神妙な面持ちで語った。

先延ばしされた開幕を目指すとはいえ、開催できる確証はない。鈴木誠は「モチベーション的にも難しいものはある」と明かし、「どのスポーツも(大会が)なくなっている中で、プロ野球だけ4月にやってもいいのかなと思う。他球団の選手が感染している中で4月24日の開幕は厳しいんじゃないかな」と心配した。

親交のある阪神藤浪の新型コロナウイルス感染を受け、大瀬良は「びっくりしました。野球に専念できるように早く回復してほしい」と願った。佐々岡監督から改めて「4・24」の開幕投手に指名された右腕は「24日にベストでやれるように調整したい」と前を向いた。今は不安を抱えながら先の見えないスタートへ汗を流していくしかない。【古財稜明】