阪神のあまり知られていないデータや、ディープすぎて表に出ない、取っておきのネタを紹介する、スカイAの人気番組「虎ヲタ」。レギュラー出演中の日刊スポーツ記録担当・高野勲記者が、紙面でも独自のヲタ記録を紹介します。
第1回は、新外国人ボーアの挑戦。浜風が吹く甲子園で、左打ちの来日1年目の助っ人は苦戦が続いている。期待の4番候補が久々のレギュラー定着なるか-。
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今季4番の期待を背負うのが、左打ちの新助っ人ボーアだ。来日から対外試合でノーアーチと矢野監督を心配させたが、公式戦での本領発揮を願うしかない。
緊急補強の途中加入ではなく、開幕から所属する来日1年目の助っ人左打者は、01年クルーズ以来実に19年ぶり。97年のグリーンウェルからこのクルーズまで、開幕から在籍した虎の新来日助っ人左打者は、6人続けて1年限りで退団している。途中入団選手も含めると、91年ウインに始まりその数は9人に増える。左打ちに不利な浜風の吹く甲子園は、それだけ過酷な環境なのだ。また、近年では金本知憲や鳥谷敬、今季は福留孝介や糸井嘉男など、阪神打線の中心には日本人左打者が並んできた。このため助っ人野手はおのずと、右打者が多くなっていた。
阪神の先発4番には昨季、若い大山が8月上旬まで務め、その後マルテが後を継いだ。2人合わせたこの打順での14本塁打、74打点はセ・リーグ最低だ。また、スタメン4番の合計打率は2割6分9厘で、これは阪神のチーム内打順別で4位。8番打者の2割7分3厘にすら劣っていた。安定感にも欠けていた。
懸案である打線の中心に、新大砲は収まるのか。ボーアが仮にシーズン全試合の過半数でスタメン4番を務めれば、左打ち外国人では94年オマリーの122試合以来26年ぶり4人目、6度目となる。ほかにカークランド、ラインバックと懐かしい顔ぶれが並ぶ。主に3番を務めた史上最強の助っ人バースも、やはり左打者だった。球団史を華やかに彩ったの強打者たちの系譜に、ボーアも名を連ねるか。阪神では今世紀2人目という、挑戦的な補強である。ぜひ期待にこたえてほしい。【記録室・高野勲】
<阪神の主な左打ち外国人>
▼カークランド(68~73年)通算126本塁打は虎助っ人2位。つまようじをくわえプレーし、時代劇ドラマにちなんで「紋次郎」のあだ名がついた。
▼ラインバック(76~80年)全力プレーでファンの心をつかみ、東京にまで個人応援団ができた。79年プロ初登板の巨人江川に逆転3ランを浴びせたことは語り草。
▼バース(83~88年)史上最強の助っ人。85年3冠王で日本一の立役者に。翌86年も3冠王、打率3割8分9厘は現在も日本記録。202本塁打は虎助っ人最多。主に掛布の前の3番を打った。
▼オマリー(91~94年)巧みなバットコントロールで93年首位打者に。「ハンシンファンハ、イチバンヤ!」とお立ち台で絶叫し人気者に。引退後はコーチも務めた。
◆虎ヲタ~知ればアナタも人気者 阪神タイガースをデータから読み解く、新感覚の野球情報番組。ファン目線のトリビアなものや、日刊の記者が持ち込みで紹介するここだけの硬派なネタで、阪神を徹底分析する。増田英彦(ますだおかだ)関本賢太郎(阪神タイガースOB)高野勲(日刊スポーツ記者)がレギュラー出演。放送予定はスカイAのホームページで。



