ヤクルト嶋基宏捕手(35)が、開幕に合わせて完全復活を目指す。11日、オンライン会議システムZoomを通じて取材に応じた。

3月21日の練習試合阪神戦(神宮)で、右手親指付近に死球を受け骨折したが、リハビリを経て打撃練習も再開。「こうやって外で練習させてもらえるのは幸せ。開幕が決まったらしっかり心と体を準備して、いいパフォーマンスを見せられるようにしたい」と話した。

楽天時代に東日本大震災も経験しているからこそ、複雑な気持ちもある。「野球を待っている人もいれば、やるべきじゃないという人、必要じゃない方も絶対にいるはず。そのなかで野球があってよかった、見て頑張ろうと思ったと思ってくれる人がいてくれる限り、僕たちはやるべきだと思う」と言葉を選びながら話した。

初めて8日にバッテリーを組んだドラフト1位奥川については「素晴らしい。イメージしていたよりもはるかに上」と絶賛。球のスピンや、フォークの精度も高かったという。楽天ではヤンキース田中の球を受けているが「タイプの違う投手。ちゃんと実績を積んでいけば確実にヤクルト、日本のエースになれるんじゃないかなと思う」と太鼓判を押した。【保坂恭子】