日本ハム河野竜生投手(22)が2日、開幕から過ごした激動の1カ月半を振り返った。開幕ローテーション入りしたドラフト1位左腕は5試合に先発して1勝3敗、防御率4・13。これまでに得た手応えや今後の課題など、これまでに肌感覚で経験して感じたことを赤裸々に明かした。

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札幌市内で参加した全体練習後、河野は開幕からの約1カ月半で成長できた部分を冷静に振り返った。

河野 先発ピッチャーとして長いイニングを投げるには、全球全力勝負をしていると投げられないと思う。今は状況や相手打者を見ながら投げられている。初登板から、そこが変わってきたかなと思う。

プロ初登板初先発となった6月24日楽天戦(楽天生命パーク)は「無我夢中で1球1球、全力だった。5回80球ちょっと(86球)で疲れが来た」。初勝利の権利を得るまで、あと1死のところで浅村に逆転3ランを献上。悔しい初黒星を喫したが、大きな経験値を得て、マウンド上での考え方も変わってきた。

河野 打たれたくないという思いから、厳しいコースに投げてボールになり、自分が不利になる投球になることがあった。なので、大胆に。真ん中に投げても抑えられる時もあった。

精神的な余裕を携えた7月12日オリックス戦(京セラドーム大阪)では7回1/3を2失点(自責1)と好投。自信を得て、同19日ロッテ戦(札幌ドーム)でのプロ初勝利につながった。

河野 先発を重ねる中で、社会人の時みたいに、ちょっと相手を見下ろすというか、今は「打てるもんなら打ってみろ」という気持ちで投げられている。それが1番いいんじゃないかなと思います。まだ、勝負どころでのボールがまだまだなので、そこは修正していきたいです。

現在は出場選手登録抹消中で、次回先発は再登録が可能となる6日から9日までの西武戦(札幌ドーム)で巡ってくることが濃厚。「いい状態で臨めるようにしたい」と先発ローテを担う自覚も出てきたドラ1左腕の強気な投球に期待だ。【木下大輔】